バグ報告の目的は、相手に困りごとを伝えることではなく、同じ条件で問題を起こせるようにすることです。再現できれば、原因調査と修正確認を始められます。
今回やること

「課題を提出すると二重に登録される」を、調査できる報告へ変えます。
タイトル: 課題提出を連続で押すと同じ提出が2件作成される
前提: テスト用アカウントでログイン済み。課題IDは42。
手順:
1. 課題42を開く
2. 提出内容を入力する
3. 提出ボタンを短時間に2回押す
実際: 提出一覧に同じ内容が2件表示される
期待: 1件だけ登録され、2回目は送信中として押せない
環境: Chrome 136、macOS、2026-07-25 10:30 JST
4つに分けて書く
1. 前提条件
ログイン状態、使ったデータ、権限、環境を記録します。「管理者だけで起きる」「初回だけで起きる」のような条件が分かれば、候補を大きく減らせます。パスワード、トークン、個人情報は書きません。
2. 操作
画面名やボタン名を使い、誰が実行しても同じ順番になるよう番号を付けます。「普通に操作する」では再現できません。
3. 実際の結果
見えた表示、エラー文、HTTP status、件数などの事実を書きます。「たぶんDBが悪い」は推測なので、原因候補の欄へ分けます。
4. 期待する結果
仕様・デザイン・以前の正常な動作と比べ、何が正しい状態なのかを一文で書きます。期待がなければ、修正できたか判定できません。
成功確認
別の人または別のブラウザで、報告の手順だけを見て再現できれば成功です。再現できない時は、手順を増やす前に「誰のアカウントか」「いつからか」「何回に一度か」を確認します。
修正後も同じ手順を実行し、実際の結果が期待結果へ変わったことを記録します。再現手順は、修正確認のテストケースになります。
よくあるつまずき
原因を断定してしまう
「APIが二重送信している」と書くより、「NetworkにPOSTが2回ある」と書きます。観測と仮説を分けると、調査する人が別の可能性を検証できます。
スクリーンショットだけを送る
画像は役立ちますが、操作順・期待結果・環境がないと再現できません。画像は補助にし、文字で検索できるエラー文も添えます。
練習
「スマホではログインできるがPCではログイン画面に戻される」という問題を、前提・手順・実際・期待の4項目で書いてください。OS、ブラウザ、ログイン方法、発生時刻のどれが必要か考えます。